こんにちは。
前回に続き、
今回もブロンズ作品をご紹介します。
ブロンズオブジェ 鯰

平らな頭部にヒゲの生えた幅広い口、
ぬるりとした体をくねらせた姿が
写実的に表現されています。


底面に「杜六」の銘が入っていますが、
残念ながら詳細は不明です。

日本での鯰→地震のイメージは古来からのもので
江戸時代には地震除けの護符として鯰絵が流行します。
また地震(自信)が湧く、という駄洒落から
鯰にあやかろうという考えもあるようです。


一見ややグロテスクな姿形に反して、
素朴な小さな目や愛嬌のある表情など
どこかユーモラスさも漂う作品です。
ご興味のある方は是非、
HPをご覧になってみて下さいね。
スタッフ:ゆさ
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- 2014/08/31(日) 19:31:14|
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こんにちは。
今回はこちらのブロンズ作品をご紹介します。
Paul Philippe 「The Challenge」 1925年

頭部にヘッドバンドを巻き、腕を交差させた
アールデコ期の裸婦立像です。

ポール・フィリップ Paul Philippe(1870-1930)は
ポーランド出身の彫刻家です。
1900年にパリに移り
Antonin Larroux(1859-1937)に師事、
サロンでの成功を収めました。

台座部分に「P.PHILIPPE」のサインがあります。


自信に満ちた微笑と挑戦的な態度、
しなやかで官能的な肉体美。

第一次世界大戦を経て女性の価値観は大きく変化します。
従来のコルセットとフリルで着飾り、
家庭に収まっていたものから
活動的で知性を持つ
新たな女性像が求められました。

「Challenge」のタイトルが示す通り、
自立に目覚めはじめた女性の
新時代への挑みや生の謳歌を感じさせ、
アールデコという時代を象徴するのにふさわしい作品です。
ご興味のある方は是非、
HPをご覧になってみて下さいね。
スタッフ:ゆさ
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- 2014/08/24(日) 17:44:18|
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こんにちは。
ピクウェのアイテムが入荷しました。
ピクウェ(Pique)は
鼈甲や象牙といった天然素材に
金銀の小片を嵌め込む美術装飾で
日本の蒔絵の影響を受けたとも言われます。
ピクウェのピルケース 1800年代後期 イギリス

ピクウェの起源は17世紀フランスです。
カルヴァン主義のプロテスタントである
ユグノー教徒を中心に伝承されていましたが
ルイ14世の統治による絶対主義のもと
宗教弾圧により国外移住を余儀なくされた職人により
イギリスなどへも渡りました。

コニャックカラーに深い茶の斑が見られる鼈甲に
草花の連続模様、中央には蝶が象嵌されています。

蓋の開閉もスムーズで
実用上の問題はないと思われます。

19世紀に流行した
自然主義(ナチュラリズム)モチーフの中でも
蝶はその美しい姿から特に好まれていました。
ピクウェのブローチ 1800年代後期

ドーム状に成型された斑のない黒鼈甲に
幾何学模様、中央には勿忘草が配されています。
センチメンタルジュエリーの流行により、
黒いピクウェはジェットなどとともに重用され、
このようなブローチも多く作られました。


ピクウェの図案は
点状のピクウェ・ポイント(pique point)と
細長いパーツによるピクウェ・ポゼ(pique pose)の
組み合わせで表現されます。

和の装いにも映える、
光によってダークブラウンに透ける黒と
金銀の対比が美しいです。
天然由来の艶感と象嵌の細緻な美しさを
ぜひ胸元でお楽しみ下さい。
ご興味のある方は是非、
HPをご覧になってみて下さいね。
スタッフ:ゆさ
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- 2014/08/12(火) 17:12:40|
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こんにちは。
アールヌーヴォー期のジュエリーが入荷しました。
新しい芸術の意味を持つ
アールヌーヴォー(Art Nouveau)は
19世紀末の混沌から発祥した
従来にない斬新さで世界的に流行した芸術様式です。
曲線の多用、有機的モチーフなどが特徴として挙げられますが
様式としてはずいぶんと幅広く、
その手法は表現者によって随分異なります。
HENRI MIAULT ペンダント 20世紀初頭

フランスのデザイナー
Henri-Victor Miault (1881-1960)
銀杏モチーフのペンダントです。

銀杏は、ジャポニズムが席巻した
アールヌーヴォーの時代に
フランスで流行した日本由来のモチーフです。

トップの裏側に「MIAULT」の文字。
その他にパリのシルバー800を示す左向きの猪、
HENRI MIAULTのメーカーズマーク「HM」があります。

忠実に模された自然の植物形態に
耽美な叙情性を内包した表現は、
この時代独特の美意識です。
シルバーとムーンストーンのブローチ 20世紀初頭

植物をイメージさせる抽象的造形、
中央には青白いシラーを放つムーンストーンが
セットされています。
このようなトーンを抑えた組み合わせが
当時は好まれていました。


幻想的なムーンストーンが
柔らかなシルバーの曲線と穏やかに調和しています。

静寂さを感じさせる佇まいは
どのような装いにも合わせやすく、長くご愛用頂けます。
アールヌーヴォーは一時の流行後、
装飾過剰、退廃的だとして消滅しますが
1960年代頃から再評価されるようになります。
人によって好みはありますが、
日本人の美意識と共通する面も多いスタイルです。
ご興味のある方は是非、
HPをご覧になってみて下さいね。
スタッフ:ゆさ
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- 2014/08/11(月) 15:59:06|
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こんにちは。
今回ご紹介する商品はこちらの2点です。
個人の想いを宿した
センチメンタルジュエリーが入荷しました。
蛇のブローチ 1800年代後期

永遠の象徴である蛇と
決して解けることのない深い愛を表した
ラバーズ・ノット(愛の結び目)とを組み合わせたデザインです。

二つの赤い目とグリーンのストーンはペーストガラス、
筒状のフィリグリーで鱗を表現した体には
エナメル彩色が施されています。

頭頂部にはさりげなく
「真実の愛」である勿忘草の彫刻。
蛇、ノット、勿忘草と
細部まで余すところなく想いが込められています。

ヴィクトリア女王が蛇モチーフのジュエリーを好み、
世間でも流行したことは有名です。
女王が婚約指輪に選んだスネーク・リングも
贈り物として大人気となったそうです。
当時の女性達は、
仲睦まじい女王夫妻にあやかりたかったのでしょう。
こちらもノットのモチーフです。
ブレスレット 10K 1800年代後期~1900年初頭

永遠に離れることのない
交差した二つの輪です。

輪の表面には
さりげなく彫刻模様が施されており、
光を受けて控えめに輝きます。

全体に華奢なフォルム、
肌馴染みのよいローズゴールドの色合いが
女性らしい印象です。

煌びやかになり過ぎず、
日常の装いに取り入れやすいブレスレットです。
当時の人々が運命を信じ、一途な愛の永遠性を
ジュエリーに託したことが窺えます。
ご興味のある方は是非、
HPをご覧になってみて下さいね。
スタッフ:ゆさ
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- 2014/08/05(火) 16:56:07|
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こんにちは。
ローマンモザイクのペンダントが新入荷です。
1910~1920年代 イタリア

色ガラスの細片を埋め込み、
模様を描き出す伝統技法のローマンモザイクは
17~18世紀、裕福な英国貴族の御曹司が
遊学のために欧州へ赴く
グランド・ツアーの記念として広まりました。
旅の最終地がイタリア、
というコースが多かったようです。
その後も観光土産として人気を博し、
主にローマ遺跡やキリスト教義を題材としたものが
多く作られています。

魂の象徴であるハートをベースに
ベツレヘムの星を思わせる放射状の模様、
中央にROMAの文字が入っています。


世界中からローマを訪れる
聖地巡礼者のためのお土産だったのでしょうね。

ハートモチーフ&ティアドロップの
女性的なデザインですが、
イタリアらしい快活な色使いによって
ロマンティックに偏り過ぎず、気軽にお使い頂けそうです。
ご興味のある方は是非、
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スタッフ:ゆさ
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- 2014/08/04(月) 18:11:06|
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